まとめ
以上、ホームページ開設に向けた作業手順に重点をおいて記述してきました。
ホームページのデザイン、HTMLタグ言語の文法、ホームページ制作関連ソフトの使用法、あるいはウェブサーバー構築方法など、他にもテクニカルな検討事項がありますが、ここでは詳しく触れませんでした。
会社のホームページは、会社の顔であり、会社の「ポータルサイト」(入口・玄関)でもあります。ホームページをきちんと整えておけば、お客様も入りやすく、よい印象をもっていただけます。
筆者のみるかぎり、インターネットに対する会社の取り組みは、ブロードバンドの普及とともにかなり進展したものの、引き続き不確定要素が大きいといえます。それは、インターネットが短期間に急速に普及し、それに対する会社としての対応がまだ十分できていないことにも一因があります。
インターネットの日常業務への導入・利用の度合いをみると、会社の規模の大小にそれほど関係がないように見受けられます。インターネット関連市場で、ベンチャーやSOHOタイプの企業形態が次々と誕生していることは、会社規模・資本金・従業員数の大小を中心とした従来の議論が、必ずしも有効とはいえなくなったことを物語っています。
会社のホームページの場合、その管理・更新・保守・宣伝をどうするかは、たえず社内で問題となり、しばしばトラブルも起こりがちです。そのあたりのトラブルを回避するには、ホームページを開設する初期の段階から、会社のすべての部署をホームページ制作に巻き込むような取り組みが、どうしても必要になります。
これまでの筆者の経験から、会社のような組織では、おのおののスタッフをどのように配置し、どのような業務を担当するかいう、事前の検討・準備がとても重要と思われます。各スタッフの作業する仕組みがきちんとできてさえいれば、おのずとプロジェクトも進展していくはずです。プロジェクトの途中で問題が生じる場合は、スタッフが作業する仕組みが、きちんとできあがっていないことが多いようです。
インターネットやコンピュータの時代といっても、一人一人の手作業が基本です。この手作業を根気よく続けるだけの動機づけ(モチベーション)が個々の社員にあるかどうかが、ウェブサイト構築の成否を握ります。
日頃筆者は職場の居住環境や作業環境をよくすることに関心を抱いていますが、ホームページ開設プロジェクトを通じ、職場内での意思疎通・情報公開・コミュニケーションが今よりも円滑になることを願いつつ、ひとまずしめくくりとします。
以 上
参考文献(ホームページ)
・日本企業のWebマスター調査結果(『日経マーケット・アクセス』による)
http://www.nikkeibp.co.jp/media/bcn/html/fer/data/fer-0824-01.html(現在は閲覧不可)
1998年7月に『日経マーケット・アクセス』が行った調査にもとづいています。
この調査結果によると、日本企業のWeb(ウェブ)マスターの4割以上が人材不足に悩んでいて、ホームページを開設してはいるものの、さまざまな運営・管理上の問題をかかえていることが浮き彫りにされています。
・あきばれネット:ホームページ作成ラボ
http://www.akibare.net/
中小企業でのIT活用を支援する、総合サポートネットワーク。
代表は、ITコンサルタントの吉本俊宏さん。
「できる社長のホームページ作成講座」が興味深いです。ホームページ作成サービスも提供中です。
・夜明けのボストンバッグ(筆者のホームページ)
http://horiba.g2.xrea.com/
この記事「ホームページ開設の手引き」、
色指定やデザインに活用できる「ブラウザセーフ216色のチャート」など、
ホームページ作成の参考にしていただければ幸いです。
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