エーリッヒ・フロム『自由からの逃走』ノート
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Notes: Chapter 1 エーリッヒ・フロム『自由からの逃走』 ノート



        第1章 自由――心理学的問題か?


・権威主義的組織の勝利の原因

        ┌ 少数者の狂気が勝利の原因。
        │
 一般的な幻想 ├ ヒットラー……ただ権謀術策だけで支配権力獲得、
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ │        力ずくの支配。
    ↑   │
    │   └ すべての人々はただ欺かれおびやかされたために、
 ┌───────┐    意志のない存在になっているにすぎない。
 │この議論は  │
 │まちがっている│
 └───────┘

・ファシズムを勃興させた

  ┌ 経済的社会的条件の問題
  └ 理解を必要とする人間的な問題
      ↑
      ↓
 近代人の性格構造におけるダイナミックな要素の分析=本書の目的

・社会過程における心理的・経済的・イデオロギー的要素の交互作用┐
                               ↓
                       「心理的要素の役割」

・一定の、社会に特有な生産と分配の組織(社会的諸条件)
     ↑  ⇒ 個人 = 一定の生活様式
     |    ↓     
     |文化への動的な適応過程→個人の行動と感情を突き動かす、
     |                  強力な衝動が発達。
     |                  |
     └───社会過程の形成に強力な影響力←┘

・人間……自由となればなるほど、
     「個人」となればなるほど、

   ⇒人間に残された道は

    (1)愛や生産的な仕事の自発性のなかで外界と結ばれる。

    でなければ、
    (2)自由や個人的自我の統一性を破壊するような絆によって
                      一種の安定感を求める。
    このどちらかである。


                         (堀場康一 記)
    






(Ver. 1.04 2005/06/03)
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