人生に対するアドバイス

−家族、人間関係、目標、学校、結婚、子育て、自立、健康、体力、元気−

(2011/11/30更新)


 これまでの人生を振り返ると、ぼく自身メインストリートから外れ、オフロードを歩いてきたようなところがあります。

 反省点はいろいろありますが、いまさら悔やんでも後戻りできません。

 一方で、早朝ランニングを長年続けてきたおかげで、気力が充実してきました。

 最近は「反省する前に、まず一歩進め」、そんな気持ちで日々暮らしています。

 この機会に、恥を顧みず、人生について語りたいと思います。

 今の時点で、人生に対するぼくのアドバイスは次のようなものです。

 一般的な話ではありますが、あなたの人生を思い描いたり、振り返るときに、参考にしていただけたらさいわいです。(堀場康一 記)



 ● 人生に対するアドバイス (1)〜(9)

 (1) 小学・中学時代は豊かな人間関係を築くことを優先する。
 (2) 高校卒業までに自分の目標を明確にする。
 (3) 大学への進学は、当人の目標次第である。
 (4) 目標を実現するために、自分なりのやり方を早く見つける。
 (5) 結婚と子育ては若いうちに。
 (6) 赤ちゃんが生まれたら、両親二人で愛情をもって育てる。
 (7) 子供が自立したら、それに合わせて親も自立する。
 (8) 若いうちに健康管理・体力維持を生活習慣に取り入れる。
 (9) 人生90年を元気よく生きる。




(1) 小学・中学時代は豊かな人間関係を築くことを優先する。

 人間の成長が著しい小学・中学時代に一番大切なのは、家族や友人や仲間との日常的なスキンシップ・つきあい・遊び等です。

 小学・中学時代に豊かな人間関係のなかで育ったかどうかが、のちの人格形成に大きく影響するようです。

 最近は勉学を優先させる議論が目立ちますが、その気になれば勉学はあとで、ある程度(100%とはいいませんが)取り返すことができます。

 しかし小学・中学時代の人間関係は、あとで取り返しがききません。


(2) 高校卒業までに自分の目標を明確にする。

 高校卒業までに自分の目標、すなわち「何をやりたいか」「何になりたいか」をはっきりさせ、目標に向かってつきすすむ準備をするとよいです。

 高校卒業時に目標が決まっていると、その後の人生計画が比較的立てやすいです。

 高校卒業時までに目標が決まらず、「大学へ入れば何とかなるだろう」という気持ちで大学へ入り、満たされずに失望するケースもみられます。

 自分の目標が途中で変わる場合もあるでしょうが、それはそれでかまいません。

 大切なのは、自分で決めた目標をもつことです。


(3) 大学への進学は、当人の目標次第である。

 今日では大学進学が当たり前のこととして語られるようになりました。

 しかしながら、大学進学そのものは目標たりえず、むしろ、目標を実現するための一つの過程ととらえるべきでしょう。

 世の中の仕事や職業を見渡すと、大学へ行った方がよい場合がたしかにあります。

 その一方で、大学へ行かなくてもできることは多いです。

 早くから、たとえば中学・高校から仕事に取り組んで、必ずしも大学へ行く必要を感じない場合があります。

 大学・短期大学のほか、各種専門学校、工業高等専門学校などがあり、進路の選択肢は広がってきています。

 (2)でもふれましたが、「大学へ入れば何とかなるだろう」という気持ちで大学へ入るのは、なるべく避けたいものです。なぜなら大学は、必ずしも自分の目標が見出せるところではないからです。

 自分の目標をそれなりに明確にして、大学をめざすのが望ましいです。

 大学が、目標を決めるまでのたんなるモラトリアム(猶予期間)に終わったとしたら、さびしいです。

 学歴とかかわりなく独自に仕事・事業をなしとげた(なしとげている)人、あるいは、大学へ入ったものの中退して仕事・事業を始めた人は、今日では珍しくありません。

 なお、家庭の事情等で大学へ行きたくても行かれない場合がありますが、別途考慮することとして、ここでは割愛します。


(4) 目標を実現するために、自分なりのやり方を早く見つける。

 目標は一人一人ちがってかまわないし、実際ちがっていることでしょう。

 目標がちがえば、それをやりとげる方法も同じでなく、それぞれちがってくるはずです。

 仕事や勉学に打ち込むなかで、早く自分なりのやり方を見出す(見つける)ことが望ましいです。

 自分のやり方を見出すために参考になることは、周囲を見回すといたるところにあります。


(5) 結婚と子育ては若いうちに。

 まだ独り身のぼくに説得力があるどうかわかりませんが、

 結婚は30歳までをめどにした方がよいと思います。

 結婚が早いと、その後の人生計画にいくらか余裕が生じ、選択肢がふえるからです。

 ただし、くれぐれも離婚を目標に結婚しないようにお願いしたいです。

 出産・子育ても早めに計画し、開始した方がよいでしょう。

 いうまでもありませんが、出産・子育ては母親だけでできるものでなく、母親と父親が協力してなしとげるべきものです。

 最近は、男女共同参画がふつうに議論されるようになりました。

 夫婦がお互いの性を尊重すべきことはいうまでもありませんが、家庭における夫婦(男女)の役割の分担という考え方は、徐々に変わりつつあるような気がします。

 役割の分担というよりはむしろ、できる範囲で、時間の許す限り、夫婦が協力して、家事・育児など家庭内の様々な仕事を行う、そういう方向にすすんでいると思われます。

 くれぐれもドメスティック・バイオレンス(DV)のような事態が起こらないようにしたいものです。


(6) 赤ちゃんが生まれたら、両親二人で愛情をもって育てる。

 赤ちゃんは3歳くらいまで愛情いっぱいに育てよう、というアドバイスをしばしば耳にします。

 ぼくは子育ての経験がないのではっきりしたことはいえませんが、おそらくそうだと思います。

 母親が子育てにおいて大切な役割を果たすことはいうまでもありませんが、母親だけに子育てを押し付けるのはよくありません。

 母親と父親のどちらが子育てをするかでなく、お互いに時間を融通し合いながら、両親二人が協力して愛情いっぱいに育てるのが望ましいです。

 核家族化の進行により、子育てをしていて、孤立しがちになることがしばしばあります。

 それを避けるために、家族や親戚、周囲や近所の人たち、近隣の施設、職場や会社のサポートを受けて、日頃から孤立しないように心がけることが大切です。

 たとえ日々の仕事が忙しくても、子育てはきちんとすること。

 「仕事が忙しい」というのを、十分な子育てができない理由にしてはいけません。それでは子供が可哀相です。

 2003年に放映されたNHKテレビドラマ「盲導犬クイールの一生」(2004年には崔洋一監督の映画『クイール』も公開)でも話題となりましたが、盲導犬の訓練に入る前の子犬を10カ月間飼育する里親を、パピーウォーカーといいます。

 パピーウォーカーは愛情をもって飼育してくれる家庭を理想としています。

 盲導犬の子犬と比較するのはよくないかもしれませんが、赤ちゃんの生後の数年を、両親二人が力を合わせて愛情をもって育てることが、とても大切です。

 児童相談などを見聞すると、赤ちゃんの生後の数年を両親二人で愛情をもって育てることができたかどうかが、その後の赤ちゃんの人生に少なからず影響を与えています。


(7) 子供が自立したら、それに合わせて親も自立する。

 子供たちは成長して大きくなり、やがて親から自立し、独立していきます。

 親子の仲が過度の依存におちいらないように、子供の成長に合わせて、親たちも心の準備をし、子供から自立する必要があります。

 そして子供たちがこころよく自立し独立できるように、親として応援したいものです。

 子供が独立する前と独立した後では、夫婦間(配偶者同士)の関係も微妙に変わってきます。それで、お互いに負担にならないように、また負担をかけないように、普段から夫婦のあいだで気遣い、注意を払う必要があります。

 家族内の軋轢や葛藤をできるだけ減らすために、結婚当初から、折にふれて、家族全体で話をしたり、いっしょに何かをする機会をもつとよいでしょう。

 親子・兄弟姉妹のあいだのコミュニケーションの有無のような、家族内の現在の人間関係が、家族以外の対外的な人間関係(たとえば、児童であれば学校での人間関係、勤め人であれば職場での人間関係、……)に陰に陽にあらわれます。


(8) 若いうちに健康管理・体力維持を生活習慣に取り入れる。

 元気よく生きるためには、「健康や体力のたくわえ」が重要です。健康や体力のたくわえは、若いうちから心がけるとよいです。

 とくに一日三度の食事と、適度の運動を習慣化したいものです。

 できれば30代の頃までに、健康管理や体力維持を意識して生活するのが望ましいです。

 というのも、30代くらいまでなら、比較的短期間で健康管理や体力維持のこつをつかみ、習慣として日常生活に取り入れることが、それほどむずかしくないからです。

 しかし、年を重ねるにつれて、短期間では健康管理や体力維持のこつを身に付けることがむずかしくなります。

 ぼくの経験では、50代になると、健康管理や体力維持のこつを身に付けるのに少なくとも5年くらいかかります。それも中途半端でなく、日々意識的にやらなくてはいけません。

 こういうのは困難さを伴いますから、若いうちから、健康管理や体力維持を念頭において生活することを心がけましょう。


(9) 人生90年を元気よく生きる。

 われわれの住む日本では、いまや人生90年が手に届く時代になりました。(注)

 健康管理や体力維持に留意して、人生90年を元気よく生きたいものです。

 ぼくは90歳まであと30数年。

 運よく生きて90歳になったとき、まあ頑張って生きてきたかなと振り返り、そして先へすすみたいと思っています。


(注)
 2011年7月に厚生労働省が発表した「平成22年簡易生命表の概況」によれば、2010年(平成22年)の日本人の平均寿命は、女性が86.39歳、男性が79.64歳となっています。

*   *   *   *   *


 以上、人生に対するアドバイスを9項目 (1)〜(9) にまとめてみました。

 現実の生活では個々の項目をさらに具体的に吟味する必要があるのは、いうまでもありません。

 人生は一人一人のもので、他人事ではありません。

 ときには、自分の人生について思い巡らし、見直すのもいいような気がします。

 上述のアドバイスで触れた事柄で、ぼく自身やり残していることがいくつもあります。

 ぼくも、自分の目標に向かって、これからの人生を歩んでいきたいと思います。


関連リンク

厚生労働省:平成22年簡易生命表の概況 (2011年7年27日報道発表資料)
中部盲導犬協会
  パピーウォーカーの説明を参照させていただきました。
自分の目標の明確化と、大学進学 (2005/06/09日記)
人生に対するぼくのアドバイス(家族、人間関係、目標、学校、結婚、子育て、自立、健康、体力、元気) (2005/06/07日記)
職業のための学問と職業としての学問 (2004/01/20日記)
いのちは人から人へ伝えるもの

以上



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Version 1.17 2011/11/30
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