会議の活性化
−生産的な会議の進め方−


 目 次
  まえおき
  本文
   1. はじめに
   2. 会議の事前準備
   3. 会議の進行
   4. 会議終了後のフォローおよびアクション
   関連リンク
   (2009/11/11更新)


まえおき

 生産的な会議に関する記事をビジネス関連メールマガジンで以前読み、会議の進め方について整理したことがあります。そのときのノートをもとに、改めて会議の進め方をまとめてみました。

 会議を活性化し、生産的な会議とするための方法は種々様々ですが、必ずしも論点が一致せず、それぞれに自分の方法の利点を主張しあっているように見受けられます。

 ここに記したのは会議の進め方の一例ですが、とくに会議の事前準備および事後フォロー・アクションに重点をおきました。

 ご一読いただいて問題点や改善点がありましたら、ご指摘いただければさいわいです。(堀場康一 記)



会議の活性化 ─生産的な会議の進め方─


1.はじめに


 会議は日常茶飯事に行われている。会社や職場や事務所、どこへ行っても、どこを向いても、会議の連続である。

 会議の活性化は、規模の大小に関係なく、官民を問わず、どの組織やグループでも話題に取り上げられる。

 会議の活性化というと、会議の運営方法についての議論が中心になりがちで、会議の前後のことにあまり言及がないように見受けられる。

 しかし、会議の成否を分けるのは、会議開始前の事前準備、および会議終了後の事後フォロー・アクションだと考えられる。

 そこで日常的に行われる会議を中心に、会議の進め方をまとめてみた。


2.会議の事前準備


 会議を開く前に、回覧板やメールなどを利用して、あらかじめ「会議開催案内」を出席予定者全員に回覧もしくは配布しておく。

 「会議開催案内」には次の項目を列記する。

(1) 会議の招請者および連絡係

 会議の招請者が、事実上の会議の責任者となる。
 ここで、招請者と連絡係が異なる場合もあれば、招請者イコール連絡係となる場合もある。招請者と連絡係が異なるかどうかは、所属する組織やグループの規模の大小、命令・指示系統などに依存する。

(2) 会議の日時・場所・出席予定者・準備資料

 会議を開く場所・部屋を予約確保し、日時・場所をまちがいのないように伝える。
 会議に参加してほしい人々、すなわち出席予定者は、所属部門名だけでなく、個人名(フルネーム)を記載する。
 準備する資料も合わせて指示しておく。

(3) 会議の趣旨

(4) 会議の目的

 (3)(4) の会議の趣旨および目的は、会議の必要性と関連がある。

 会議の趣旨および目的がはっきりしない、いいかえれば、会議を開く必要性が明らかでないのにとりあえず会議を開く、というようなことは、繰り返したくないものである。

(5) 期待し望まれる会議の結論・成果

 ここに会議の招請者の考えが反映される。招請者が会議に期待していることや望んでいることを箇条書きにしておく。
 そうすることで、会議の出席予定者が心の準備をできるようにする。

 「会議の招請者が期待し望んでいることは何か」が明確でないと、たとえ会議を開いても実りある会議進行はむずかしく、徒労に終わりがちである。

(6) アンケート・Q&A

 事前に意見を把握し整理するために、必要に応じてアンケート、Q&A等を実施する。
 得られた回答は、会議の招請者が目を通して整理し、実際の会議で有効に活用する。


3.会議の進行


 会議の進行に関連し、ファシリテーションと呼ばれる会議運営術が話題になっている。

 ファシリテーションといっても一通りでなく、それぞれの組織やグループにふさわしい会議の運営方法を編み出すことが望ましい。

 ここでは細かい議論は省くが、「会議終了後の事後フォローおよびアクションをどうするか」を、会議のなかで必ず決めておく。

 なお会議時間は、一般には、1時間もあれば十分といえる。

 経験からいえば、1時間会議をやって結論が出なければ、何時間やっても結論を出すのはむずかしいと感じることが多い。

 1時間以上かかりそうなものは、会議というより、研修・トレーニング・教育・懇親会の部類に入れて、会議とは異なるアプローチで臨んだ方が効率が上がると思われる。


4.会議終了後のフォローおよびアクション


 会議中に決めておいた「会議終了後の事後フォローおよびアクションの細目」に従って、事後フォローおよびアクションの計画を立て、実行に移す。

 さらに、それらの「事後フォローおよびアクションの細目」が各々きちんと実行されているかどうか、期日を決めて、もしくは定期的にチェックする。

 これらのフォロー、アクション、チェックの責任者は、会議の招請者と同じでよい。すなわち、会議を招請した人が責任をもって、最後のチェックまでひととおり行うものとする。

 以上のような会議の手続き・ステップを踏み、積み重ねることが、会議の招請者や出席者の自覚をうながし、その結果として、生産的で活力のある会議の実現に結びつくと考えられる。

 会議を無駄に終わらせないためには、会議の招請者および出席者が一人一人自覚し、前向きに気持ちよく会議に取り組むことが望まれる。

以上
 (作成 堀場康一)


関連リンク
 ・「ファシリテーション」 @IT情報マネジメント用語事典
 ・会議の活性化 −生産的な会議の進め方−(2009/11/11付日記)
 ・会議の活性化・進め方。いつでも表舞台に出られる用意をする。(2007/09/14付日記)




(Ver. 1.01 2011/01/06)
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